お知らせ

フリマアプリの課税関係

2019.05.28|お知らせ
 「フリマアプリ」という言葉を知っていますでしょうか?Web上で、個人間のフリーマーケットのように、売りたい商品をスマホのカメラなどで撮影したものを掲載し、買いたい人と直接取引を行うことができるモバイルアプリの総称です。このフリマアプリで得た所得は、「原則」申告しなければならないことをご存知でしょうか?取引金額が大きくなってくると無視できません。このことについて、解説した記事を以下ご紹介します。

 

 
 フリマアプリを利用して得た所得に申告義務が生じるケースは稀ですが,利用方法次第では,「雑所得」としての申告が必要なケースもありそうです。

 

 一定の貴金属等を除き,「生活に通常必要な動産(自身や配偶者等の家具・衣服など)」の譲渡による所得は非課税とされています。この点,フリマアプリを利用して売買される商品の多くは衣料品であり,その所得を「譲渡所得」として申告するケースは限定的と考えられます。
とはいえ,フリマアプリの利用方法は様々で,例えば,フリマアプリを利用して商品を購入・転売(転売目的で商品を購入)するケースもあるようです。 このケースでは,たとえその転売商品が衣料品であっても,“自身や配偶者等”の「生活に通常必要な動産」とはいえず,非課税とはならないでしょう。「事業所得」に該当することも考え難いため,フリマアプリを利用して商品を転売したケースなど,仮に申告義務が生じるのであれば,その所得は「雑所得」に該当するものと考えられます。
 
 確定申告書には,フリマアプリを利用して得た収入金額や必要経費などを記載して提出することになりますが,転売した金額等を明らかにする書類の添付は必要ありません。

 

 書類の添付義務がないことや,いわゆる電子商取引であることから,無申告等でも税務署に把握されないと高を括るのは問題です。ネットオークションで得た多額の所得が無申告となっていたケースが調査で指摘された事例もあります。一般的な給与所得者であっても,フリマアプリを利用して得た「雑所得」が20万円超となった場合には,当然,申告が必要となります。
(出典:2017年税務研究会『週刊税務通信NO.3487号』 P53

 

 フリーマーケットで商品が売れた時は嬉しく、また楽しいと思います。その金額が大きくなった時は、上記の記事を思い出しましょう。

 

 

※当ブログの内容は、税制の概要などの情報発信を目的としています。簡便性や分かりやすさを重視し、細かな適用要件などを省いている場合もあります。実際に申告等される際には、税理士または納税地の税務署にお問い合わせください。
2019.05.28|お知らせ